Masayuki Saito Photography Exhibition
GINZA REFLECTION Ext.
是非ご来館頂けますようご案内申し上げます

2013年
4月3日(水)〜4月9日(火)
11:00〜18:00
(初日:13時開始、最終日:17時終了)

銀座アートスペース

                 ギンザ・リフレクション (Reflection)

今回展示した作品は全てこの街、銀座で撮影したものである。
「ギンザ」はガラスやステンレスの壁面に囲まれた万華鏡の様相を呈している。
それは、都市の表層ともいうべきものである。
ビルの壁面に写る歪曲した建物や反転する商品のロゴや企業のマーク。
ショーウィンドウのマネキンやポスターのモデルの顔や肢体に重なり合い溶け込んでいく街の光や陰。
リフレクションは、実体と映ったものの境界を曖昧にする時間と空間の薄片である。あやうく消え入りそうなものを、あやうく消え入りそうなままに定着することは可能であろうか。
映り込んだものが重なり合い、溶け込み、混沌とした移ろいゆくものの一瞬を垣間見せ、ある種の差異感や空気感を創り出す。重複、変容、透過の狭間に表れる街の表層は、物の実体を超えて他の表層となる。


作品群 (写真作品を撮っているので、原版とはかなり異なっています)


白く、淡く、軽く、クリスタル・スワン



さあ、歩き始めよう、「ギンザ」からリアルな銀座へ



遠い眼差し、個室のファッションステージ



囚われた黄金のシューズ、そして夢見るイエローバード



壁面がロゼ色に染まり、ワインの香が漂う午後



夏の日の朝、肌の色と白い花が染めて



身にまとうということ、あるいは見せるということ



セピア色の階段を下りる時、一瞬の光が軌跡を描いて



白、重層的な白、降り積もる雪の様に



大きな歩み、暗室のファッションステージ



光の亀裂、斜めに傾く褐色の時間



樹のように、観音像のように、メタモルフォーゼ



四角いフレームから、丸い光が溢れ出して



傾斜する微笑み、傾斜したままの一瞬



午後3時、青い風をはらんで



海底を飛ぶツバメ、波を超えて時を超えて



海の中のようにビルの谷間を見守れば



反転するオーシャンズ、海底の魚たちは眠りを知らない



映画のワンシーンのように、物語は始まる



樹のように華のように、メタモルフォーゼ



光は方形にとどまり、透明なアンニュイが漂う



黄金の光は満ちて、シルエットはギリシャ彫刻のように



空の中の区切られた空、浮遊をやめた雲



フレームの中のフレーム、トリミングされた幾つか



鳥の影は歪む、ギリシャ風の柱の間で



夕暮れは近い、青空が消える前に



季節はずれて、白い水平線にとどまる



水柱のように、青い炎のように立ち上がる



赤い花の彼方、蝶の静止した乱舞



空、雲、蝶、限りなく透明に



 銀座アートスペース MAP